Harry World!!

カナダ留学(バンクーバー・トロント)と海外就職を目指す人のための情報、クラウドソーシングサイトやネットショップの活用方法などを初心者向けに解説するブログ。

ニュース

[150周年記念]ワーホリ行くなら知っておくべき複雑な歴史…カナダは一体誰のもの?

投稿日:2017年7月1日 更新日:

今年2017年はカナダ生誕150周年。ここトロントも連休中は祝賀ムード。各地で花火が上がるなど、たくさんのイベントが開催されました。しかし、このイベントには単にお祭り騒ぎで終わってはいけない側面を抱えています。

まずはカナダの歴史をおさらいしてみます。

カナダの歴史

ヨーロッパ人が足を踏み入れる前まで、もともと北アメリカ大陸にはアボリジニ、そしてイヌイットの先住民族が暮らしていました。

AD1000年に最初のヨーロッパ人が到着。その後リーフ・エリクソンがこの土地を「ヴィンランド」と名付けます。ここから先住民族たちとの衝突が始まります。

1497年、イングランドのヘンリー7世がイタリア人、ジョン・カボットをニューファンドランドへ送ります。これは後にイングランドが「カナダは自分達の領土」と主張する根拠となります。カボットは肥沃な土地を発見しますが、のちにライバルが出現してきます。

1530年代に入り、フランス人のジャックス・カルティエがカナダをフランス領とすべくセイントローレンスへ出向(のちにフランス人は初の永続的に移住することとなるヨーロッパの民族となる)。こうして先住民たちは犠牲となっていきます。

17世紀になるとフランス人たちは先住民族にキリスト教への信仰を強制。またヨーロッパからの天然痘の広がりなどにより多くの先住民が命を落とします。領土をめぐってイギリスとフランスは対立することとなります。

7年に渡る戦争ののち、1763年、パリ条約の締結により、カナダはイギリス領となります。しかし、事実上フランス人たちは2つの島を明け渡したのみで、1774年、ケベックを自分達の領土としました。自由を求めるフランス人はこの地で彼ら独自の市民法、ローマカトリック教の信仰を許されることになり、これが現在に残るケベックのフランス文化となっています。

アメリカ独立戦争の期間、カナダはこの戦いに参戦せず、イギリス領にとどまります。戦争終結後、五大湖を境界として国境が作られ、1791年、増加する人口と権利を求める彼らの主張に応える形で、ケベックを下位カナダと上位カナダの2つに分けることになります。「カナダ」という言葉はこの時に初めて使われることとなります(その後は下位、上位ではなく州単位で統合されていくことになる)。

その後は現在のブリティッシュコロンビア州を中心に、ゴールドラッシュに沸くことになります。多くのヨーロッパ人とアメリカ人が豊かさを求めて移民してくることとなりました。そして公式には1867年、カナダは誕生し、第一次世界大戦後、1931年に独立国家となりました。

ざっと説明すると…
もともとは先住民が住んでいた土地をヨーロッパ人が奪いに来た。

パリ条約以降イギリス領になったが、イギリスと争っていたフランスが統治していた名残も残ることとなった。

豊かさを求めてたくさんの人々が移住し、150年前に国家が誕生した。

先住民にとって、生誕150年記念とは

先住民族の血を受け継ぐ人々にとって、これはもちろん面白くないことですよね。自分達が平和に暮らしていた土地にヨーロッパ人がいきなり入ってくる。そして入ってきたヨーロッパ人によってたくさんの人々が殺され、先祖代々の土地が奪われたわけですからね。

そして国家が形成されて150年以上経った今、「さぁ、お祝いだ!」と言われても、いったい何を祝うのか?と思うのは自然なことです。

お祭り騒ぎに反対する人々も

先住民族以外にも、この150周年記念については批判的な考え方をする人も少なからずいるようです。近所に住むスコットランド系カナダ人の90歳のおばあさんは

「あなたはこのイベントにどんな意味があるかを考えたことがある?私の友人が私の目を覚まさせてくれた。カナダ生誕150周年というのは、あとからこの土地に来た人々による、あまりに不遜な振る舞いだ。」

と語っていました。
街中では批判的なポスターなどを見かけます。


”奪われた土地の上に成り立つ150周年”

カナダはもはや既に先住民だけのものではない

では一体、この土地で生まれ育ったカナダ人にとって、カナダとは何なんでしょう。そして彼らは生まれた時から死ぬまで、祖先の過ちを先住民族から批判され続ける存在なのでしょうか?

確かに歴史的には彼らの祖先は命を奪い、土地を奪い、非人道的な行為を繰り返してきました。だけど、その子孫である彼ら個人には何の罪もないですよね。

カナダは彼らにとってかけがえのない母国、そして母国とは心の拠り所となるものです。

これからのカナダの行く道

150周年を祝う意味は過去の150年にあるのではなくて、これからの150年先の未来のためにある。カナダはカナダに生きる国民全員のもの。イギリス人の土地でもフランス人の土地でもない。もともとは先住民の暮らしてきた土地だったが、今はもはや先住民だけのものというわけではない。

ジャスティン・トルドー首相が7/1、自身のFacebookにてコメントを発表しました。感じ方は人それぞれだと思いますが、全ての人々のバックグランドを尊重し共存していくことが、最終的には全ての人々の利益となるのではと私は思いました。そしてそれが国家にとっても、先住民にとっても、唯一の生き残る道ではないかと思います。







-ニュース
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

ワーホリ行くなら知っておくべき留学ビジネスの実態-バンクーバーは全然安全じゃない!

なぜバンクーバーに来て勉強しようと思ったのですか?って聞かれて 「気候がいいし、人は温かいし、安全だし」 ってよく日本人が答えますよね。僕もそう思ってましたよ。古川夏好さんの事件が起きるまでは。古川さ …

[広がるLGBTの理解]米プリンストン大学では6つの性別から選択可能に

こんにちは。トロントでウェブデベロッパーとして働いているHarryです。 最近職場でこんなニュースが話題になりました。 アメリカのプリンストン大学では学生が性別を6つの選択肢の中から選択できるようにな …

日本人は差別的?30%の外国人「日本で差別」

こんにちは。トロントでWebデベロッパーとして働くHarryです。 約30%の外国人が日本で差別を受けたことがあると回答したらしいです。 Japan racism survey reveals one …

[ワーホリ自転車生活]トロントでバイクシェアリングに挑戦してみよう

ダウンタウン、トロントはバイクレーンがかなり整備されていて、自転車に優しい街づくりを推奨しています。そこで人気なのがバイクシェアリングです。 自転車を持っていない人でも、街中に約200か所のバイクステ …

まだ毎日抜いてるの?低炭水化物ダイエットは週2日だけやるのが正解!

こんにちは、トロントでWebデベロッパーとして働くハリーです。 炭水化物ダイエットブーム、一過性かと思いきや終わる気配がないですね。 メディアが取り上げなくなっただけで、むしろ一般的にはますます広まっ …